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2011年1月23日 (日)

三日で消えた”不眠症”

 正月明けから不眠がちで、先々週は3日間「一睡もできない」夜が続いたが、先週にはいって不眠が嘘のように消え、明け方まで熟睡する日が7日も続いている。いままで使っていた睡眠導入剤を復活させただけで、「不眠症という病気はない」ことが分かって”不眠地獄”から抜け出せた。

 「眠られない」と訴える不眠には、多分にメンタル的な要素が強い。悩みごとがあったり、あすは重要な会議がある、遠くまてドライブしなくてはらないから眠らなければ、と早目にベッドに入った夜はよく寝付かれない、といった経験をもつ人は少なくない。旅先で枕が変わっただけでも眠れられないという人もいる。
 「眠らなければいけない」「早く寝付こう」といった意識が、睡眠の妨げになって、眠ろうと焦るとますます「眠れなくなり」明け方までまんじりともしなくなる。不眠を訴えても「よく眠っていた」といわれ、「嘘!!」と反撃しこの悩みを誰も理解してくれないと深刻に考え、不眠が続くと「また今夜も眠られないか」と疑心暗鬼になって不眠地獄に陥る。
 こんなケースは多かれ少なかれ、大抵の人が経験しており一晩だけで解決するが、神経質になって不眠を意識する人は、不眠が不眠をよんで自縄自縛になる。
 副作用が少なく、習慣性にならない睡眠導入剤(眠りを誘う入眠剤で昔の眠らせる睡眠薬とは違う)が開発されて、医者は簡単に処方してれる。一般には、睡眠薬はなるべく飲まないほうがよい”イケナイ薬”といった意識が強く、最近は高齢者には認知症を誘発するという説まで囁かれて、医者が出してくれた導入剤をきちんち飲まないようになる。

 不眠がちの人は、スムーズに眠りに入るための”儀式”をする。ベッドに入る前に軽い本を読む、心の癒しとなる音楽を聴く、ストレッチ体操をして心身をほぐす、ウィスキーやワインを飲んで緊張を緩める、入浴してリラックスする、といったメニューをこなす。薬に頼らずに、それぞれの儀式ひとつで簡単に眠りに入れる場合はよいが、なにかのはずみに眠れなくなり、その儀式を次々にこなしても眠れず、これでもダメかと焦って、不眠をごしらせてしまう。
 年末から正月にかけては、夜更かししたりして生活リズムが狂いがちになる。眠れぬ夜が続くと、睡眠導入剤の量をふやし、医師の休みが続いて薬を貰えずにストックを切らしてしまった。仕方なく、薬なしの儀式に頼って体質的にダメなアルコールにまで手を出した。効果がなく、不眠をこじられて、苦しさから市販の睡眠薬Dに頼った。
 医師が処方する薬とは違う、抗ヒスタミン剤を改良して2年前に開発、発売された薬で副作用が強く、のどの渇き、異常発汗などに悩まされた。不眠どころか病人のようになった。

 そして、かかりつけの医院に駆け込んだら、いつもの導入剤ユーロジンを処方してくれた。その夜から、いままでの不眠が消えて熟睡できた。「睡眠障害を起こすような病気はないから、この薬で眠れる。睡眠導入剤も種類が多いが、長年、使って副作用や障害がいことが立証されたユーロジンが貴方には適合しているので、他の薬に変えない。認知症との関係は証明されていないし、不眠専門の精神科医の話では、飲んだり、飲まなかったりすると効果がなくなるというので、続けて飲んで欲しい」といわれた。
 うつ病、アルコール依存症のため廃人状態から10年ぶりに立ち直った友人が、各種の睡眠薬を経験していた。現在も2種類の睡眠剤を飲んでいるが、彼の主治医は「高齢者には普通の薬はなるべく減らすが、睡眠薬だけは別である。痴呆の心配はないし、快眠して日中はよい生活ができるよう睡眠剤は減らせない」と話したと聞かされた。
 高齢になると、生活が単調になって不眠がちになるので、睡眠導入剤は欠かせないようになる。習慣性になるのを恐れたり、認知症の誘発を気遣う”イケナイ薬”意識を捨てて、血圧の薬を飲むように軽い気持ちで服用することが必要だという。

 また、不眠の原因は、「早く眠らなくては・・」とか「今夜は眠れるかな?」と意識することにあることが分かった。いったん不眠状態になったら、薬の量を増やしてもなかなか効き目はないし、本を読む、音楽を聴くという儀式を繰り返しても”眠りの扉”は開かない。
 ベッドから抜け出して、無心になって読書を楽しんで眠気を催したらベッドに入る。ラジオやCDの音楽も同様である。私は寝る前にヨーロッパの古代音楽・パンフルートのCDを20分ほど聴くが、眠れぬ夜ベッドで聴いても「眠らなくては」という意識が邪魔して効き目がない。ベッドで悶々としているよりも、「眠れないなら、朝まで聴いてやろう、読んでやろう」と開き直って本格的に聴いたり、読んだりするがよい。
 とにかく「眠ろう」とする意識をなくすことが、不眠克服の先決条件である。

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