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2011年2月 7日 (月)

二月は逃げてゆく

 二月は二週に入ったばかりなのに、「二月は逃げてゆく」というのは気が早いが、毎年、この時季になると「一月(行き)、二月(逃げ)三月(去る)」という言葉が浮かぶ。立春といはっても、春は名ばかりで梅だよりが聞かれるだけで、庭の福寿草も芽を出さない。街ゆく人も分厚いダウンコートを膨らませているのに気持ちだけは「二月逃げる」となる。

 「一月(行き)、二月(逃げ)三月(去る)」は、楽しかった正月はあわただしく過ぎ、日数が短い二月はあっという間に終り、年度末の三月も卒業式、人事異動などに追われて何事もしないうちに去ってゆく。誰いうとなく、いつか定着したが、辞書はもちろん、ことわざ事典にも載っておらず、その起源は定かではない。
 一説によると、年度末で忙しい学校教育関係者が言い出し、語呂もよいので普及したという。先物売りでデパートやスーパーの先物商法が拍車をかけて、季節感を無視して人の気持ちを先へ先へと駆り立てる昨今、いつか季節に追いかけられる錯覚に陥った。

 学校教育関係だけでにく、近頃は町内会はじめ趣味のグループなども、3月の年度末に役員が交代するようになり、二月はその選考でひと揉めするケースも少なくない。そして辛夷の花の咲く頃になってようやく役員の顔ブレが決まる。毎年のことながら、こうしたことから「二月逃げてゆく」と急きたてられ、花を楽しむ”春惜しむ”といった感覚が徐々に薄れて世の中にゆとりや余裕がなくなったのは侘びしい。

 ことしは政界の混迷、とくに民主政権の非力さと、政権執着のための無節操ぶりが目立つなかで、四月の地方選挙へと有権者を駆り立てる。本場所再開のメドも立たない相撲界賭博問題も”春の到来”を遅らせている。

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