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2007/01/12

貧乏ゆすりの効用

 昨年秋、股関節痛になって悩んだとき、「貧乏ゆすり」が効果があると教えられた。整形外科でも、これといった療法がなく、温水プールでの水中歩行と貧乏ゆすりを続けた。2ヵ月後には痛みもとれて普通に歩けるようになっり、それに軽いストレッチ運動も加えて、ほぼ回復した。
 「貧乏ゆすり」が、股関節症に効果があり、関西の病院では治療に採用しているのをインターネットでみつけた。半信半疑で続けたら意外に効き目があるとのに驚いていたら、朝日新聞(1月12日)の生活欄に運動生理学者や脳機能研究者が、その効果を科学的に立証していた。01_1

 「貧乏ゆすりは冷えの解消につながり、3分間続けてると、ふくらはぎの温度が1度近くあがり、約20分のウォーキングに相当する」という。運動生理学に詳しい中京大学体育学部の湯浅景元教授の研究結果で、股関節痛には体を温めて血行をよくするのが効果があるといわれたのが納得できた。机でパソコンに向かいながら、脚を小刻みに揺すったり、テレビを見ながら簡単にできる「貧乏ゆすり」の効用を体験した。
 とくに腰痛や股関節痛で、歩行がままならならずウオーキングも出来ない体でも、椅子に座りながら運動と同じ効果があることが分かり、体の不自由な高齢者向けの健康教室でも採用はじめたという。

 ただ、「貧乏ゆすり」という名前はイメージが悪い。かつては行儀が悪いと戒められた経験のある世代には馴染めない。「落ち着かない」「苛々させる」と回りの人には不快な印象を与えて嫌われる場合もある。
 ところが、脳神経の働きと貧乏ゆすりの関係を長年研究してきた、国立長寿医療センターの中村昭範・脳機能再生研究室長は、意外な見解を述べていた。
 「日頃は大脳が強くコントロールしていて動きを抑制しているが、別のことに気持ちが向くと抑えが効かなくなり、無意識のうちに貧乏ゆすりが出る。脊髄反射の証拠である。逆に大脳の命令で意識的に貧乏ゆすりをする人もいる。そんな人は、貧乏ゆすりで集中力を増したり、リラックスできる」
 こんな研究をみると、体力効果だけでなく、精神面にも効用があることがわかり、「貧乏ゆすり」不快論も見直さられるかもしれない。

 中村氏が鹿児島大医学部で、学生、看護師など約100人を対象に調査した結果、貧乏ゆすりをしていたのは女性7㌫に対し男性は59㌫、男女差に大きな開きがあった。女性は「たしなみ」として親から注意される機会が多いからと見られている。
 揺らし方は、つま先を床についてから踵を上下させるタイプ(67㌫)と、踵は固定したまま膝を開閉するタイプ(25㌫)がほとんとで、個人の癖ではなく生まれながら持っている原始的な動きの可能性が強いと、分析している。
一方、運動との関係を調べている湯浅教授は「テレビをみながらでも、3~5分、両足で速く貧乏ゆすりすると効果が期待できる」といっている。

 貧乏ゆすりは、「貧乏ぶるい」「貧乏ゆるぎ」ともよばれ、貧乏な人が寒さや飢え震えていたことから、名つけられたという説もある。こうした点からも、あまり良いイメージがない。
 米国では「貧乏ゆすりによって、体内にたまっていた過剰なエネルギーが消費される」という研究もあるそうで、ストレスの多い現代の生活には、その効用は大きいといわれている。
 いずれにしても、行儀がよくないとされてきた「貧乏ゆすり」の効用が見直され始めてきた。私も実際に試してみて、股関節痛にはかなりの効果を確認、なにかしながら出来るので、人前ではなく、自分の部屋などで続けている。集中力を高めるとは知らなかったが、こんどはそれも試してみよう。

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